SSブログ

(妄想小説)温泉宿 第1話 [妄想小説]

「おい!由佳里ちゃんが退屈してるぞ!ほらっ、場が白けるからさ、もっとご陽気に・・・」
 俺たちは、会社の同期10人で山奥の温泉宿に来ていた。入社以来、毎年一度こうして同期全員で温泉旅行をするのが恒例行事になっていた。そしてその際の宴会には、贅沢に1人づつにエロコンパニオンを頼んで、日頃の憂さを晴らしていた。今回の幹事の松尾は、同期の中では一番仲が良かった。いつもなら、久しぶりの気兼ねいらずの旅行に、加藤宏昌は誰よりもノリノリのはずだった。だが食事が始まり、女将の挨拶が終わって、地元のエロコンパニオンのお姉ちゃん達が来る前から、宏昌はいつになくに大人しかった。宏昌は、さっき大浴場の露天風呂で出会った男のことが妙に気になっていたのだった。
 この温泉宿は、湯本に一番近い山の中にあり、温泉宿が密集している駅に近い川沿いとは異なり、深い森に囲まれた中に建てられていた。宿の裏には、駅前の川に続く渓流が流れており、露天風呂は、その川沿いの眺めを楽しみながら入れるようになっていた。10人は、駅に迎えに来てくれた宿のマイクロバスに乗り宿に到着すると、すぐに浴衣に着替え、ロビーから1階分下の川沿いに建てられた風呂場まで降りて行き名物の露天風呂を楽しんだ。到着時間が早かったこともあり、風呂には先客が1人いるだけだった。
 身体を洗い、ワイワイ言いながら皆で露天風呂に向かいお湯に浸かった。先客は、まるでボディービルダーのような体格の男で、ずっと湯船に浸からず湯船の縁に腰掛け、片足を川側に投げだしブラブラさせながらじっと川を見ていた。同期のメンバーは、今晩の予定やここの景色、仕事のことなどワイワイしゃべりながら楽しそうに浸かっていた。
「なあ、あの男、チンポ勃起させてねえか?」
 宏昌の隣で風呂に浸かっていた松尾が、小声で聞いてきた?
「えっ、そうか?今夜エロコンパニオンでも雇ってるんじゃね?それ想像して・・・(笑)まあ、別に見たくなきゃ見なければ良いだけのことさ!」
「まあな・・・!でもばっちしの景色に、良い風呂だっ!この宿にして良かった!お前も俺に感謝しろよ!」
「はい!はい!ご苦労さまでした!っつうて、今回の評価は、この後の食事と宴会次第だぞ!(笑)」
 そう言いながらも宏昌は、そのマッチョな男が妙に気になった。何故なら松尾が言ったとおり、男のチンポは、完全に勃起し先走りが垂れていたからだった。しかも2握りもありそうな程の大きさだった。
「周りに俺たちがいるのに、気にならないのかなあ・・・」
 単純な、疑問だった。その男のことがずっと気になっていた。

「こらっ、宏昌!頼むぜ!お前がのらなきゃ、みんな調子狂うじゃねえか・・・」
「ごめん、ちょっと俺、先に部屋戻って、風呂でも入ってくるわ・・・。由佳里ちゃんは、お前がなんとかしてくれ!もち、2次会以降の分は割り勘でOKだから・・・。ごめん!」
「おい!宏昌っ・・・!・・・。宏昌、調子悪いから部屋戻るって・・・。ごめんね由佳里ちゃん・・・」

 宏昌は、どうも気になって部屋に戻るとタオルを持って、またあの露天風呂に向かった。到着した客達は、丁度食事の時間帯で、普通なら誰も風呂にいないはずだった。だが、風呂に着くと脱衣場入口に一組のスリッパが並んでいて、脱衣カゴが一つ使われており、カゴの中には浴衣と帯しか入ってなかった。あの男かもしれないと宏昌は期待した。
「誰だろ?あのマッチョ野郎かも・・・。でもパンツ無いって事は、部屋からノーパンで来たって事?????」
 タオルで股間を隠し、露天風呂に向かうと、浴槽には誰も入っていなかった。
「んじゃあのカゴ、誰が使っていたんだろ?」
 不思議に思いながら、あのマッチョな男が腰掛けていた場所に行き、同じように腰を掛けた。すると、左の川岸の方に人の気配を感じた。山の日没は早く、もうすっかり日が落ちて明かりもなく真っ暗な川岸だったが、宿の部屋から漏れる明かりを頼りに、暗闇に目を凝らすと、左側の岩場の前で、あのマッチョな男が半分川に浸かりながら、雁太のデカマラを扱いていた。宏昌の心臓が早鐘のようにバクバクと鳴り始めた。
 宏昌は、そっと湯船から50cmほどの河原に降り、宿の土手沿いに手探りで、男に近づき岩陰から男の様子を伺った。
「すげえっ!気持ち良いよ!誰か、誰か俺のスケベな姿見てくれよ!俺を変態だとなじってくれよ!良いよっ!チンポ気持ち良いよっ!ちきしょう逝っちまいそうだ!逝くぞっ!逝くぞ!逝くっ・・・」
 宏昌の目の前で男がザーメンを飛ばした。それは、川向こうの土手まで届きそうなほど飛んで、ボタボタと清流に落ちていった。逝ってしまうと男は、素っ裸のまま、川を下流の露天まで泳ぐと、露天風呂の湯船から登り消えていった。
 宏昌が、男の立っていた岩の近くまで行くと、川の中の岩の上に男のザーメンが残っていた。宏昌は、一気に高揚し思わず男のように川に浸かると男のチンポを扱く姿を思い出しながら自分のチンポを扱いて逝った。そして、元来た土手沿いの道を戻り露天風呂に戻った。そしてしばらく露天風呂に浸かった。目の前の渓流を、マッチョ野郎の白いザーメンが一瞬流れたような気がした。脱衣場に戻るとあのマッチョ野郎が、まるで宏昌の帰りを待っていたかのように洗面台のところにじっと座り待っていた。そして宏昌が着替え始めると、すくっと立ち上がり、宏昌の方を向いてじっと宏昌を見つめて来た。男の浴衣の股間は、勃起した男のチンポのせいで盛り上がり、その隙間から男の股間が僅かに見えた。宏昌は、男に軽く会釈をするとそのまま部屋に戻った。
 同期の連中は、コンパニオンのお姉ちゃん達と宿の1階のカラオケか、近所のスナック辺りで飲んでいるのか、若しくはお姉ちゃん達としけ込んでいるのか、深夜になっても戻らず、いつの間にか宏昌は寝ていた。
nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。