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(妄想小説)真夜中のトレーニングジム 第6話 [妄想小説]

 オヤジ連中から脅され、全裸トレーニングを強要され始めてから半年が過ぎようとしていた。2ヶ月を過ぎた辺りから、連絡するのも面倒だと、水曜日の深夜2時からと言うのが暗黙の了解になっていった。明日真は、実はその日が来るのが楽しみだった。水曜日の深夜、受付でオヤジ連中がいないとガッカリしてトレーニングもせず帰ることもあった。明日真は、オヤジ達に撮影され、目の前で見られながら、オヤジ連中に嬲られることに興奮し、何発もザーメンを漏らし、飛ばすようになってきていた。

 そして次の水曜日がやって来た。オヤジ連中は、ここ数週間忙しいのか、ジムに来なくなっていた。半分諦めながらジムに行くと、久しぶりにオヤジ連中が受付で待っていた。正直なところ、明日真はオヤジ連中に飛びつきキスしたい程、気持ちは小躍りしていた。だが、その日のジムは雰囲気が違っていた。更衣室に行くと、照明が焚かれ、業務用のカメラがセットしてあり、敬治と一樹がなりやら打ち合わせを始めた。そして明日真がスーツを脱ごうとすると、先端にマイクのぶら下がった竿を持った庄司に待つように言った。
「明日真、カメラの方を向いてスーツを脱げっ!いつもよりゆっくりとな・・・3・2・1」
 明日真が脱ぎ終わると、カメラが一旦止められ、一樹は三脚からカメラを外すと、肩に担ぎ、明日真の素っ裸の身体を舐めるように下から上まで撮影した。そして、庄司に一番最初に来ていたタンクトップとトレーニングパンツを渡され、それを履くように指示され、そしてその姿も撮影された。
 確かに照明が焚かれた明るい場所で、大きなカメラで撮影されるとこには興奮した。だが、雰囲気が妙だった。まるでエロビデオを撮影しているようなそんな雰囲気だった。これまで敬治のビデオ会社は、結婚式やイベントなどのビデオ撮影の他は、放送局の下請けの下請けの仕事程度しかしておらず、ビデオの制作や販売はしていなかったはずだった。だがトレーニング室に入り、その確信は、ますます強くなった。先に入ってトレーニングしていた2人の色黒のマッチョ男と敬治がなにやら打ち合わせを始めたからだ。そして、これまではいつもウオームアップにしてもトレーニングメニューにしても明日真の好きなようにやらせてくれていたが、この日は敬治にランニングマシーンで走ってる姿を下から撮影されると、すぐにスクワットしている姿を撮影され、1セットも終わらないうちに、ベンチプレスト命じられた。そして、そこでマッチョ野郎2人により、バーベルに両手を固定され、来ていたトレーニングウエアを脱がされ素っ裸にされると、マッチョ2人にケツを掘られる場面を撮影された。
 明日真の疑惑が、確信に変わったのは、撮影が終わりシャワーを浴び、着替えている時だった。マッチョ2人に敬治が金を渡していたのを目撃した。明日真のエロビデオを作り売ろうとしている。折角ここまで楽しく一緒に遊べていたのに・・・。少し残念な明日真だった。

 翌朝、明日真は一樹がマンションから出たのを確認すると、一樹のマンションに、事前に作っていた一樹の部屋の鍵のコピーを使って入ると、一樹の部屋に行き、撮影データを探した。今朝保存されたデータを検索すると、これまで一樹のことを撮影した画像データや録画データの入ったハードディスクとフォルダーがすぐに見つかった。一旦、持って来た別のハードディスクを繋ぎ、すべてのデータをコピーし取り外すと、明日真はデータ内の明日真の顔を認識し、そこだけにモザイクを掛けるソフトを一樹のPCに仕込んだ。そしてそのハードディスクをスキャンさせ、自動で明日真の顔にモザイク処理させると、一樹の部屋を後にした。

 その日の夕方、会社でビデオ制作の打ち合わせが終わると、一樹は敬治や庄司と連れ立って自分のマンションに戻って来た。そして3人は、今朝撮影した明日真のビデオを編集しようと、動画を再生した。
「あれっ?おい一樹、お前なんで明日真の顔にモザイク入れてんだ?このビデオ裏だから、明日真の顔写ってねえと、売れねえぞ!」
「えっ?あれっ?おかしいなあ、カメラのメモリーからそのまま落としたはずなんだけど・・・」
「メモリーの中に元データ残ってないの?」
「しょうがねえなあ・・・。あれっ?メモリーのデータもモザイク入ってる・・・。えっ?なんで?????」
「お前、カメラと編集何年やってんだよ!これじゃあ、普通のエロビ以下じゃねえか・・・」
「俺のせいじゃねえよ!どうやってオリジナルのカメラのメモリーに直接モザイク入れるんだよ!」
「知らねえよ!カメラのこと知ってるの一樹しかいねえじゃねえか・・・」
 3人が撮影データのことでもめ始めた時、高木の部屋の電話が鳴った。

「ったく、誰だこんな時間に!もしもしっ、高木ですが・・・」
「もしもし、明日真ですが・・・」
「えっ?何でお前この番号を知ってるんだ・・・」
「その件も含めて話したいんですが、どこで逢えますか?何なら一樹さんのマンション伺いましょうか?それとも、ジムが良いですか?」
「何で俺のマンション知ってるんだよ!お前、まさか調べたのか??????」
 すぐに、一樹のマンションの玄関の呼び出し音が鳴った。
「夜分に失礼します!明日真で〜す!オートロック解除してください!じゃないと警察呼びますよ!」
「どっ、どう言うことだ!」
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