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(妄想小説)Gemini -二価染色体 第5話 ▷混迷 [妄想小説]

 誠一郎は、何と言うものを見てしまったのだろうという後悔と、それと同時に双子の弟の誠次郎の淫乱な姿を見ながらチンポを扱かずにはいられない自分に困惑した。見ているだけでも、肝を冷やすほどの痛みが感じられるのに、何故、誠次郎は縛り上げられ、鞭打たれ、腕を突っ込まれ、男にケツを掘られ、小便を掛けられながらも、勃起し続けているのか?そして、自分もそんな誠次郎の姿を見ながら、なぜチンポを扱かずにいられないのか・・・。誰かに、教えて欲しかった。
 誠一郎は、パソコンの隅から隅まで探した。そして最期に残ったのがネーネーフォルダーだった。だがロックが掛かりパスワードを入れないと入れなくなっていた。誠次郎が使いそうなワードを試して見るが、どれも該当しなかった。ふとDVDに書かれたomankoと言う言葉が気になり、入れてみた。すると、ようやくフォルダーが開いた。
 フォルダーの中にあったのは、DVD同様に、誠次郎が男達にいたぶられ、回されながらも、自ら果てるまでを撮影したたくさんの画像だった。その中に、動画を撮影された時に使われたのと同じ蔵の中で撮影されたと思われる画像もいくつかあった。また日記を書く際に下書きしたと思われるメモも残っていた。しかし、その中に誠一郎の求めている答えはなかった。

「誰か、俺に教えてくれ。何故、鞭打たれ、責め続けられているのに誠次郎は勃起し続けるのか、そして何故、俺はそんな誠次郎を見ながら、勃起し続けるのか?」
 誠一郎は答えを求め、書き込みしたサイトにも行ってみた。誠次郎が書き込みをしていたサイトには、誠次郎の死を惜しむ言葉や、たくさんのお悔やみの言葉が書かれていた。
「こんなにも、たくさんの人に好かれていたんだ・・・」
 自分の知らない誠次郎のことが、もっと知りたくなって、お悔やみに対するお礼の言葉とともに、誠一郎の今の心境を素直に書いた。
「突然のお知らせにも関わらず、ご丁寧なお悔やみの言葉ありがとうございます!私どもも、未だあまりに急なことだったため、まだ現実を受け入れないでいます。誠次郎の書いた日記を最初からすべて読み、誠次郎にこんな一面があったのかと、驚いています。そして自分達の知らなかった誠次郎の一面をもっと知りたく思い、失礼ながら書き込みしました。皆さんにとって、誠次郎はどんな奴だったのでしょう?もし誠次郎のことをよくご存じの方や、直接会ったことのある方がいらっしゃいましたらここへの書き込みでも、またまだ誠次郎のメールアドレスやLINE、Facebookなどもそのまま残しておりますので、そちらからでもお知らせください。よろしくお願いします」

 すぐに何通かのメールが届いた。どれも誠次郎に良くして貰ったとか、良い人だったと言うものだったが、一通だけ違う内容のものが混ざっていた。
「この度はお悔やみ申し上げます。もうすでに日記などをお読みになりお気づきのとおり、誠次郎君は、SMプレイを好むMでした。お兄様が書き込みされたサイトも、基本的にはそういった趣向の者が集まるサイトです。双子の兄とは言え、誠一郎さんと誠次郎君とは他人です。誠一郎さんに同じような性癖や経験がないのであれば、性癖は本質的なもので、頭や理屈で理解できるようなものではありません。だから、もうこれ以上詮索しない方がお互いのためだと思います。お兄様の前で、生前に性癖を隠していたことを考えれば、これまでどおり可愛い弟のままの誠次郎で居させてあげてください・・・・」
 このメールの内容は、誠一郎の心に突き刺さった。
「確かに、誠次郎は、こんな姿を兄である自分に一番見られたくないはずだ。だが、俺はもう見てしまった。そして俺は、そんな誠次郎の姿に興奮し、チンポの先から先走りを垂らし続けてるんだ。どうしてだ?誰か、誰か、俺に答えを教えてくれ・・・」
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